2011-12-2 Webマガジン『我逢人』Vol.7 を発行しました。


【輪読会】「『友田不二男研究』を読む 〜傾聴の原点〜」(10/24〜2012/3/5)開催中です。各回毎に参加できます。

【実践研修会】「コミュニケーション能力(感受性)向上訓練」(12/17、24)受付中です。




Marcus Garvey Park in NY

「うまくいく」のおまじない、toi toi toi の歌 ♪

 教育テレビの朝の番組で流れていた「toi toi toi !!」の歌が我が家でひそかなブームになっている。toi toi toi の歌が流れていると聞き、これはビデオに録画して見なければと録っておいたものをある日見ていたら、息子が何度もリピートを要求した。幼い好奇心に火がついたようだ。歌詞? リズム? 振付? 歌っているのがあのデーモン閣下だから? 理由はわからないが理屈抜きに面白いものは面白いらしい。
私も一緒に幾度も踊らされ、歌わされているうちにとうとうそらで歌えるようになった。しかもこの歌は口ずさんでいると気持ちが弾んでくるというか、小さく楽しい。振付を加えると尚更だ。すべてをお伝えできないのが残念だが、ワンフレーズだけでも。

 朝が来てtoi toi toi 木のテーブルtoi toi toi
 おいしいパンtoi toi toi いいことあるように
 青い空 toi toi toi 洗濯物toi toi toi
 となりの人toi toi toi しあわせくるように
 今日の日がうまくいく おまじないのことば
 toi toi toi だいじょうぶ
 きっと きっとね だいじょうぶ~♪ 

ちなみにtoi toi toi のところはテーブルをグーでコツコツコツとたたきます。他にも楽しい振付があるのですが・・知りたい方は今度お会いしたときにリクエストください。踊ります。(毛利 聡子)

コミュニケーションの捉えかた

カウンセリングでは「聴く」ことをとても重視します。しかし、聴くという行為は、その裏返しで「聴いていますよ〜」というレスポンスが返らないと成立しません。よって「傾聴」とは単に聴くのではなく双方のやり取りがあって初めて成立するコミュニケーションといえるでしょう。それでは、コミュニケーション全体のイメージのToi Toi Toi !!! ではどのように考えているか...

言語的なコミュニケーションを、“会話” “対話” “議論” の3つに大別し、それぞれ表のように目標や役割の違いを意識することが重要だと考えています。

会話:

  • 二人あるいは少人数で話しあうこと。日常の中で自然にやり取りするもの、「おしゃべり」。目的や結論があるわけではない。人間関係を良好に保つことができる手段。非言語的、無意識的な交流も含まれる。

対話:

  • 向かい合って話す、きちんと向き合って話しあう。その中で新しいものを一緒に見つけ出したり共に作り出していく手段。(ダイアログの “dia”は「~を通して」の意味であり、語源的には「2」とは関係ない。)

議論:

  • 意見を述べ合う、論じること。解体して分析する手段。ディスカッションにはものを壊すという意味が含まれている。




方法 議論 対話 会話
聴く部位  頭 こころ 全身
目的 方策を考える
ソリューション 
明確化する
デフィニション
関係を築く
ラポール
聞き手の行動 訊く(答を引きだす) 聴く(気づかせる)  聞く(受け入れる)
話し手の反応 答える(結論を得る)  応える(得心する)
 応える(承認される)
表現 行動化(意思決定) 納得(判断) 自己肯定

1対1面談でも、グループによるアプローチでもカウンセリングやコンサルティングの場では、これら3つのモードは混合して話が進むので、カウンセリングにおける「受容」「共感」から、ファシリテーション、ディベートなど状況に応じたスキルをこなします。(=インテグラル・セッション)



例えば、キャリア・コンサルティングにおける、就労支援であれば、初期段階ではラポールを形成して関係構築を図りつつ、コーチングスキルなどを用いて自己理解、状況理解(=仕事理解)を促進して自己洞察を深め、最終的にはいくつかの選択肢を検討した上で自分自身の進路について決定を行い、アクションを起こします。(横山)

手作りのある暮らし

 最近少しずつ、手づくりのものを部屋の中に増やしています。手づくりの楽しみを知ったのは、今年の春、小さな人形を作ったことがきっかけでした。今通っている「レインボーサークル親子クラス」の手作り講座で、先生に教わり四苦八苦しながらも、羊毛とフェルトを使ってこの世でたった一つの愛らしい小さな人形が誕生しました。



 その時の感動は忘れられません。これまで仕事一筋で針仕事とは全く無縁の生活を送ってきた私でしたが、形あるものを作る楽しさと喜びを知り、いつの間にか日々の生活に追われ知らず知らずに封印してきた「ものづくり」への好奇心を呼び覚ますことができたのです。そして自然のものを素材に、自分の手先を使って作業することの心地よさ、なつかしさ、あたたかさ、ありがたさ、いろんな感情を味わうことができた貴重なひとときでした。

 それ以来、親子クラスの皆さんと一緒にくちなしや藍、コチニール(サボテンにつく虫、これが綺麗なピンク色に染まるのです!!)でシルクスカーフに虹染めをしたり、トランスパレント用紙でトランスパレントスターを作ったりしています。子育ての合間ですから時間は限られますが、日常をほんの少し脇にやって、夢中で作業する至福のひととき・・しかも費やした時間や労力だけ形あるものが残っていく幸せ!!
「CRAFT WORLD OF STEINER ネイチャーコーナー」という本の中には私が大切にしたいと思っているものがたくさん詰まっています。この本には、ヨーロッパのシュタイナー幼稚園や学校で「季節のタブロー seasonal tableau」と呼ばれている、人形や花を使った飾りつけの方法が紹介されています。

 季節のタブローは、部屋の隅に人形や布や花などを飾って、一年の自然の変化を部屋のなかで芸術的に表現するものです。タブローに用いる素材は、そのときどきに自然のなかで生じている事象で、例えば今の時期ですと、さまざまな色の落ち葉や木の実、草の種などが用いられます。そして、本によれば、「季節のタブローは、単に部屋に飾って美しいだけでなく、それを作る人の内面に影響を与える」とあります。「季節のタブローに取り組むうちに、外の世界に対して今まで以上に敏感になり、何かタブローにふさわしい素材はないだろうかと、絶えず自然を観察するようになる」と・・。


携帯電話やインターネットなどで便利になった日常生活の外の世界に目を開き、自然の営みから拝借した素材で、自分の内面から湧き出るイメージにより、手づくりの世界を作り出していく・・そこにはなんと豊かでスローな時間が流れているのでしょう。残念ながら私はこれまでの人生でそのような時間を過ごしたことがありませんでした。今でも理想としつつ、どこかで時間に追われながら生活しています。でも意識し続けることで、例えば子どもと散歩の時に、今まで以上に植物に目を向けているわたしがいます。タブローとはいかないまでも、自然の素材で小さな作品を少しずつ作れるようになりたいと思うようになりました。

 更に、季節のタブローは子供にも重要な役割を果たすようです。「自然とは何か、ということを言葉で説明するかわりに、自然の世界のさまざまな素材を使って、色彩に溢れ、豊かな自然のイメージに溢れたタブローを子供に見せてあげましょう。そうすれば、子供は、自分のまわりで起こっている自然の現象に、いままで以上に注意を向けるようになるはずです」と。

 ある育児書に、ドイツ人は、子どもの興味が日常生活や社会や自然に向くようなおもちゃを選ぶが、日本人は、遊園地やゲームセンターやバーチャルな世界に子どもの興味を連れて行こうとしたがる、とありました。日本の子どもは2才ごろからテレビの影響を受けて、なんとかマンとか、なんとかレンジャー漬けになり、また日本のおもちゃは、スイッチを入れたら光り続けたり、鳴り続けるおもちゃが中心・・確かに我が家のおもちゃを見ても、プラスチックの電池で動くおもちゃがたくさんあります。手先を使い頭で考えることなく、ただスイッチをポンと押すだけのおもちゃに囲まれて育つとどんな大人になってしまうのでしょうか。かつては日本の子どもたちも、遅くなるまで外遊びをし、家ではおじいちゃんやおばあちゃにお手玉やおはじき、折り紙やあやとりを教えてもらったものでした。そのような子育ての文化が薄れてきた今、あえて意識して、子どもの興味が日々のくり返しの生活リズムや社会生活、自然に向くような環境を与えてやらざるを得なくなりました。

 「手づくりのある生活」には、教育から真の豊かさまで、さまざまなことを見つめなおすこたえが含まれているように思います。私の中ではまだ明確にはなっていませんが、それは頭で考えるのではなく、まさに自分の体を使い、手作業の体験を積んでいく中から学びとれることなのかもしれません。(毛利)


啐啄同時(そったくどうじ)[禅語]

 鶏の雛が卵から産まれ出ようとするとき、殻の中から卵の殻をつついて音をたてることを「啐」と言いい、すかさず親鳥が外から殻をこつこつつつくことを「啄」と言う。この「啐」と「啄」が同時であってはじめて、殻が破れ雛が生まれ出てくる。これを「啐啄同時」と言う。「邂逅」「一期一会」「天の時」などとともに、「出会い」について学ぶことができる大切な言葉。(横山)




 今年も残すところあと1ヶ月、2011年は私たちにとっては ToiToiToi!!! を立ち上げた大切な年ですが、世の中では大きな事件が起こり、時代のうねりが顕著に現れた重大な年であったと思います。奇しくも今年開催した読書会『「エンデの遺言」を読む』では、20年前にミヒャエル・エンデがこのことを予測したかのごとき警鐘に対して、真っ向から目を向け考えざるを得ないこととなり、まさに「啐啄同時」といえる経験でありました。
 2012年の大阪は、市長選、府知事選とも橋下氏率いる「維新の会」の圧勝により、政治的にもさらに大きな変化が訪れる年となることでしょう。(横山)


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